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             <特別編>
エキスポタワー
       大阪府吹田市
「消えた...」
2月4日

前回のエキスポタワー訪問で、タワーに残された時間がもう僅かだ、ということを実感した。

前回から約2週間。

私はまた、タワーを見に来た。
・・・いや、見に来た「はずだった」。


万博公園に到着した時、何か違和感を感じた。クレーンは全く止まったまま。今までは見えていた、タワーの鉄骨が全く見えない。


イヤな予感がする・・・。

・・・静かだ。
ショベルカーの動作音は聞こえるものの、今まで鳴り響いていた、巨大クレーンの動作音は聞こえない。

やはり、タワーは全く見えない。
代わりに、何やら白いカバーが見える。


私は、中の様子を覗いてみた。

・・・・。

・・・・・・・・!!!!

 

その光景に、私は絶句してしまった・・・。

エキスポタワーが・・・消えている・・・!!

前回から2週間しか経っていないのに、既にタワー本体は完全に無くなっている。
まさか、こんなことになっているとは・・・。


残っているのは、主柱の基礎部分のみだ。
そのうちひとつを、白い防護壁で覆っている。

あれだけの主柱の礎だ。地中深くまで埋まっていると思われる。
撤去には、結構な時間がかかるかも知れない。

奥のほうでは、ショベルカーがタワーの廃材を、廃材運搬トラックに乗せる作業を行っている。

廃材の中に、球形のジョイントが確認できる。
これがタワー本体の、最後の残骸なのか・・・。
作業現場の端、前回は残されていた一枚のパネルは無くなっていた。


しかし、何故か窓だけが、重ねられて置かれている。保存するのであれば、もう場所を移されていて然るべき。
もしかしたらこの窓は、保存はしないのかも知れない。

エキスポタワーが、消えた。

もはやこの場所に、その残像すら見ることはできない。


これで「エキスポタワー解体」作業は、一応の区切をみた形である。
今後は、主柱の基礎を撤去し、一帯を整地していく作業になるだろう。



もう、あの姿を見ることはできない。
未来の塔は、この世から消えてしまった。



しかし私の胸の中には、あの巨大な塔が、はっきりと刻まれている。
「過去が夢見た未来の塔」、エキスポタワーの姿が。