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平成12年(2000年)
 「開門神事福男選び」

 

前回の「福男選び」において、ゴール直前で転倒というバカなことになった私。
それにより、某TV番組で「日本一不幸な男」として紹介され、
完全な「笑い者」となっていた。
私はひとり、雪辱に燃えていた。
「絶対・・・次こそは!!!」
今考えれば病的なほど、一年間そればかり考えていた気がする。

そして・・・あと半月で1月10日を迎えるという、クリスマスの早朝。
私は高速道路で、交通事故に遭ってしまったのだ・・・。

 

入院中…。

まだ入院して間もない頃、テレビ局が取材に来た。 その時の映像。

この時は医者からは「8割がた、足の切断を覚悟していてください」と言われていた・・・。

 

「ズームイン・朝」より

福男選び」から一日経った、11日朝。読売テレビの「ズームイン・朝」内で、私と善斉さんとの物語を紹介してくれた。

「お前のぶんまで頑張ったる」
という善斉さんの言葉が嬉しかった。

ただし・・・番組中に電話がかかってきて、善斉さんが私の事故を知る…というくだりは、いわゆる「やらせ」。善斉さんにはずっと前に伝えてありますよ〜だ。

この番組は私の事故前から取材してくれており、私の練習風景などを撮影していた。

まさかそれを、病院のベッドの上で見ることになるとは思いもしなかった・・・。

最後に善斉さんからのメッセージ。

「走れるようになったら、また一緒に走ろう」

このひとことで、どれだけ元気付けられたか…。

 

キワダ氏とスズキ氏

私が走れないことを聞き、二人の友人が
「お前の代わりに俺たちが走ったる!」
と、福男選びに参加してくれた。

参考写真、その友人、キワダ氏(左)とスズキ氏(右)。
私の事故の二日前、和太鼓打ち上げパーティーのショット。
二人の人柄が解る一枚である…。

 

スタートの瞬間
この日は雨が降っており、石畳が濡れている。トップにキワダ氏とスズキ氏。その後ろに善斉さん。左端、バンダナの赤タイツが吉田だ。

そして…。

吉田が一番福!
吉田は何故か「投げキッス」。前代未聞のゴールパフォーマンスだ…

 

昨年の悔しさにまみれ、この年の一番福を夢見ていた私。
だが・・・この日の朝、私は病院のベッドの上にいた。

朝のニュース流れる「福男選び」の様子。
私もあの場所にいたかった…。

絶望に打ちひしがれる、そんな私を励ましてくれたのは、かけがえの無い友人や、「福男」を通して知り合った人達だった。

キワダ氏、スズキ氏、善斉さん、吉田…。彼らの励ましの中で、私は誓った。

「もう一度、福男選びで走りたい!」

そして、私のリハビリ生活が始まることとなる・・・。

 

データを見る限りでは、この年の参加者は、例年より少なめだったようだ。
いわゆる「ハッピーマンデー」により、この日は成人の日…つまり祝日だったのだが、やはり雨が降ったことが大きく影響したようだ。

雨で濡れた石畳で滑り、転倒者が続出。その一方で、VTRを見る限り、福男の三人はカーブではスピードをかなり落とし、とても慎重に曲がっている。また決着タイムも、いつもより遅めだったという。

ただ全力で走るだけでは勝てない。臨機応変にコースに対応して行かねば、福男にはなれない。
この年の「福男選び」は、それを大きく示したものだったと言える。

 

平成12年度福男選び結果
一番福
吉田 光一郎 (よしだ こういちろう)
二番福
善斉 健二 (ぜんさい けんじ)
三番福
石田 博康 (いしだ ひろやす)

 

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