平成9年(1997年) 「開門神事福男選び」 |
長い歴史を持つ「福男選び」、自然と発生した様々な名勝負。 その中でも「森本・善斉対決」は、今も語りぐさとなっている。二人の対決はそれまで4回あった。
当時の福男選びは、まさにこの二人の独壇場。5回目の対決になるこの年はメディアも例年以上に注目した。そんな中、密かに参加を決めた平尾。目にするもの全てが新しく、神事の魅力に引きこまれていった。 そして…。 |
スタート直後 この年、最前列中央を取っていたのは、地元の中学生(先頭の黒いウインドブレーカー)。そのすぐ横に善斉さん(青タイツ)、森本さん(白ジャージ)。私はその後ろ(赤ハチマキ)だった。 |
ゴール後、本殿上で記念撮影 |
初めて参加する「福男選び」。それは、私をこの行事に入れこませるには十分だった。 門の前で何時間も待ったこと。 私は初出場ながら、二人の中に割って入り、二番福となった。だが・・・で、ある。このあと、あんな事件が待ち構えていようとは、この時は思いもしなかった。 当日の夜、この「福男選び」の模様が、「ブロードキャスター」という、かなり高視聴率な報道番組でかなり大きく紹介された。善斉さん・森本さんの二人を年末から追っているという、まさに二人のための特集であった。 そして、「福男選び」のスタート直後の映像の時…!!! つまり・・・私は二人の対決に水をさした、ただの悪役として扱われていたのだ。絶句した・・・。こんなことになるなんて・・・。この時の私の気持ちは、誰にもわかるまい。 5日後、私は成人式に出席する前に、スーツ姿で西宮神社に出向いた。あまりにも傷ついた私は、西宮神社に「福男」の称号を返上しに行ったのだ。 しかし、私を救ってくれたのは、誰でもなく…私が「妨害した」はずの森本さん本人だったのだ。 初めての参加、二番福、愕然としたテレビ放送、森本さんの優しさ…。 |
平成9年度福男選び結果 |
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一番福 |
善斉 健二 (ぜんさい けんじ) |
二番福 |
平尾 亮 (ひらお りょう) |
三番福 |
森本 晋由 (もりもと くにゆき) |