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「福男向上委員会(仮)第二回ミーティング

「第一回ミーティング」は、ほとんど今回のための「事前意見交換会」であった。
本格的な話し合いは、今回が初めてとなる。

前回も参加して下さった、権禰宜(ごんねぎ)・吉井様に加え、今回は「福男選び」の一番の問題点と思われる、「警備」担当の方もミーティングに参加してもらい、我々の生の声を聞いていただいた。

さまざまな意見が飛び交い、実に充実したミーティングであったと思う。

※注意
ここでの決定は「本決定」ではありません。
この会議で了承されたものは、神社側での会議にかけられ、そこで了承されて初めて本決定となります。

 

第二回ミーティング 参加者

西宮神社権禰宜(ごんねぎ)・・・・吉井良英(よしい よしひで)様
同警備担当・・・・・・・・・・・・・・・・・堀熊香織(ほりくま かおり)様

福男向上委員会(仮)・・・・・・・・・・荒川裕紀(あらかわ ひろのり)
同・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・糸川直輝(いとかわ なおき)
同・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・平尾亮(ひらお りょう)

計5名

場所:西宮神社
日時:平成14年12月19日、午後5時〜7時40分

なお、今回は発言者側を明確にするため、色分けを行った。

委員会
委員会側の提案・発言は、水色背景。
神社側
神社側の回答・発言は、桃色背景。
まとめ
平尾の視点から見たまとめ。白色背景。
この議論・結論にどのような意味があったのかを解説。 

 

<<「福男向上委員会(仮)」の正式発足要請>>


委員会
有志3人が集い色々な議論を行っているが、現在のままでは所詮は「一部の参加者集団」。何も影響力を持たない状況である。
このまま、議論を続けるには限界がある。

我々を、神社側公認の「公式機関」として認めて欲しい。
そして、我々を「福男選び」に対し、ある程度の影響力を持つ集団として認知してほしい。
我々には、ある一定の「会員規約」等を取り決める準備がある。
神社側
あなたたちの「福男選び」への思い入れは伝わっている。
こちらもあなたたちの熱意をくんで、「福男選び」への発言を認める方向で検討している。

ただ、今回は次回「福男選び」までの時間が、あまりにも短か過ぎる。全ての要望に応えることはできないと思うが、君たちの意見は大いに参考にしたい。
まとめ

「福男向上委員会(仮)」の正式発足を、神社側に要請した。
神社側から公認されるのとされないのでは、天と地の差がある。

これから、「福男選び」について考え、意見を神社側に上げていくには、公的な集団である必要がある。 単なる参加者集団ではダメなのだ。
神社側に認められることで、初めて「福男選び」への影響力を持つことになるのだ。

ただ、今回は次回「福男選び」までの期間が短か過ぎるので、大きな変革を起こすのは難しいというのが現状のようだ。

ちなみに・・・まだ、正式な委員会名は決定していない。
恐らく、「福男実行委員会」等、それなりの威厳を持つ名称となるだろう。
しかしながら・・・平尾的には、「福男向上委員会(仮)」の名前が消えてしまうことに、一抹の寂しさを覚えずにいられない。「制服向上委員会」みたいでイイ思ったのになぁ。しょぼん。 

 

<<参加者が門前に来る時間が年々早まっていること>>


委員会
数年前までは、前日の夜ぐらいに、参加者が現れる状況だった。

しかしここ数年は、前々日ぐらいから、門前で野宿する者が現れた。恐らく、TV番組等で、司会者が憶測で「3〜4日前から並んでいる」と口走ってしまったのが原因と思われる。

このままこの傾向が激化すると、あまり好ましく無いのではないか。看板等を正月三が日から設置して注意を促し、この状況がエスカレートするのを食い止めるべきではないか。
神社側
注意書きの看板を設置したからといって、効果があるとは到底思えない。
また、それほど早く門前に来る参加者に、悪い人間はいないだろう。福男選びへの熱意があるのだから、早く会場に来ている。

あまり、気にすることの無いように思える。
まとめ

この議論は、委員会側からも、「熱意のある参加者なのだから、それを規制する必要は無いように思える」との意見が出た。

確かに、門前に参加者が来る時間があまりに早くなり過ぎるのは、好ましく無いように思える。しかし・・・だからといって、神事そのものに大きな障害が起こるわけではないのは事実。

とりあえずこの議論は「保留」となった。

 

<<「福男選び」参加整理券について>>


委員会
今までは、参加者独自に製作した「整理券」を門前に来た参加者に順次配布し、なんとか秩序を保ってきた。
しかし参加者の増加に伴い、「なんでお前らに従わないといかんねん」 と反発する参加者も現れ、もはや限界に来ている。

神社側から、正式な「整理券」を発行を発行すべきではないか。
神社側
その意見は、おおむね理解した。
将来的にはそのように、福袋引換券と福男選びの整理券を兼ねるものを発行するのもいいかも知れない。
次回開催は、実験的に福袋の配布は「抽選」になる予定だ。今までの「福袋引換券」は「福袋抽選券」となる。その実験的要素もあるので、大きな変革は難しい。

ただ、その券に「注意事項」を記し、安全を広く呼びかけるものにするよう考える。

その「福袋抽選券」だが、次回は午前4時半頃から配布する予定だ。
委員会

遅い!4時半には、既に門前は混沌とした状態だ。
遅くともその30分前、4時には配布を開始してほしい。

また、早期から来ている参加者に、その券を配る必用がある。初番〜200番ぐらいまでは、こちらに配布を委託してもらえないだろうか?

神社側
委託の件は、大いに前向きに検討したい。
だが、すぐには答えは出せない。
まとめ
「福男選び」の参加整理券は、現在抱える大きな問題のひとつだった。
誰が早く門前に来たのか。誰から、いいポジションを確保していくのか。その秩序をかろうじて保っていたのが、一部の参加者が独自に製作した「整理券」であった。

だが、近年ではその整理券を無視する人間も出てきた。

現在は非公認だった「整理券」を、神社からの公認発行物とすることにより、それが持つ力は大きく変わってくる。神社側がこの案を採用すれば、今後の「福男選び」の秩序を保つことに、大きく影響するものであると考える。

 

<<「場所決め」の順番について>>


委員会
10日午前0時、赤門が閉じられてから、参加者はスタートポジションを決めていく。その際、ポジションを取る順番が問題だ。
現在は整理券を配布し、若い順番からひとりづつ、場所決めをしていく方式を取っている。

しかし、整理券だけでは限界があり、もっと明確にできるものは無いか。
神社側
神社側から、記帳表を用意し、早期に来ている参加者には、それに記帳してもらうというのはどうだろうか。
記帳表は、神社側が用意することも検討してみる。

しかしながら、人員が絶対的に不足している。
委員会

先ほどの「整理券を配布する」人員も含め、こちらで有志を募り、人員を確保しようと思う。

ただし、「神社側から委託された人員」ということを明確にするため、それとひとめで解るよう、ハッピや袴などの衣装の貸し出しをお願いしたい。

また、門前に来た参加者には記帳を徹底させるよう、門に看板や張り紙等をしておく必用があるのではないか。

神社側
衣装の貸し出しは大いに前向きに検討したい。
張り紙・看板等は、現段階では神社側からは出すことは難しい。
まとめ
「場所決めの順番」は現在、大きくこじれている問題のひとつであった。

門前に早く来ている人から場所取りをしていく・・・というのは至極当然のことであるが、最近はそれを守らない人間も多く、秩序が乱れていた。

もし我々が神社側から整理券配布を委託されても、どうしても「同じ参加者なのに、なんであいつらが仕切ってるねん」との空気は排除できない。
そこで「正式に神社から委託された人員」を用意する必要があり、またそれを視覚的に判別できるものが、いわゆる「ハッピ」や「袴」なのである。

「整理券」の公式化に加え、神社側が用意した「記帳表」が登場することにより、大きな効果が期待される。

 

<<スタート前の門前の混乱について>>


委員会
スタート前に門前が混乱状態になる。ここ数年はそれがあまりに酷く、このままでは大きな事故に繋がりかねない。現在の「福男選び」について、最も早急に対策すべき問題であると考える。

それについてのひとつの改善策として、「ロープ等を使った段階的後退指示」の提案書を提出する。
神社側
(警備担当者の方の発言)
提案書に目を通した。これが最善策とも思えないし、どれほど効果があるかは疑問が残る。
あの混乱の中、ロープで人が止まってくれるかどうか。

しかし、ひとつの改善策として受け止め、警備担当者同士で話し合い、検討する。
委員会

またスタート直前には、沿道の屋台の裏から、並んでいる参加者の中に割り込んでくる奴らがいる。そういうマナーを守らない人間をどうやって食いとめるか。

神社側
現在の混乱状態には、こちらも薄々と危険を感じ始めている。

今までは門前は警備員はほとんど居ない状況であったが、次回からは神社の警備担当員を配備し、開門直前まで拡声器(メガホン)等で指示しようと思う。
委員会

スタート直前であるが、あまりにも門を押すので、門の中に居る警備員がレンガ等で、参加者の足を叩いたりする。

どう考えても危険。絶対にそのようなことが無いよう、厳重な注意を呼びかけて欲しい。

神社側
初耳である。そのようなことが無いよう、次回の警備担当員打ち合わせで、必ず注意することを約束する。
まとめ
「スタート前の混乱」は、今回のミーティングでも、最大の論点だったと言える。

今回のミーティングでは、実際に警備を担当している堀熊さんに同席してもらったことで、かなり踏み込んだ提案ができたと思う。
そして思いもかけず、我々の提案に対し、とても快い返事を頂けた。
特に、「スタート直前まで呼びかけをする」という返事が嬉しい。今までは混乱を統率する人が居なかったので、「押すな」の怒声があちこちから飛びかう、殺伐とした雰囲気だった。
神社側からの人員投入は、大きな効果が期待できる。

これだけでも今回のミーティングは有意義なものになったといえる。

 

こちら側の用意した意見もある程度出つくし、第二回ミーティングは解散となった。
しかし、これで全てがうまくいく保証はどこにも無い。

そして大きな問題がひとつ。警備担当の堀熊さんがくり返し言っていたこと。

「色々な要望に応えていきたいが、絶対的に人員が不足している」

現在の状況では、門前の警備にまわすほどの人手が無いのである。それに対し、「福男向上委員会(仮)」側は、有志での人員を募ることを提案している。機会があれば、次回「福男選び」直前に、もう一度会合を開くべきかも知れない。

これからの「福男選び」は、神社側が用意したものに、参加者がルール無用で寄ってたかっていくものではダメだと思う。神社側と参加者側が協力し合い、「福男選び」のさらなる改善・向上を目指して行かねばならない。

もしこれを見ている人で、「福男選び」に何か協力したい、という人が居れば、是非連絡してほしい。そしてこの伝統行事を、一緒に作り上げていきませんか?

 

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