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許せない“憶測”からの中傷

 

 2004年の福男騒動で、とんだトバッチリを受けた人がいた。
そのトバッチリを受けた人とは、私が心から尊敬する、福男選びに参加するきっかけになった人…善斉さんである。
 インターネット上で、次のような情報が流れた。

 「かなり以前から、消防士による組織的な妨害行為があった」

 善斉さんは、「福男選び」がまだTVなどで紹介されておらず、地方の祭りだった時から福男選びに参加していた。常に上位に入り、「ミスター福男」と呼ばれた人である。
大学卒業後、善斉さんは消防士となった。そして、なかなか練習できない激務のため、2001年を最後に引退宣言した。この時のことは「常連福男が“引退”」という見出しの記事が某新聞に掲載された。

 この記事の中で、次のような一文がある。

「震災当時の活躍にあこがれ消防士になってからも、毎年「その日」が近づくと衝動を抑えきれず、同僚や友人のサポートを受け参加を続けた。」

 この「同僚や友人のサポートを受け」という一文に対し、一部で「この頃から、消防士による組織的な妨害行為があった!」と騒ぎ出した。

 結論から言おう。そんなことは全くない。
確かに2004年の福男選び、妨害行為をしたのは消防士。善斉さんも消防士。「もしや」と考える気持ちもわからんでもない。
しかし、善斉さんに関しては、そういった組織的な妨害行為は無かった、と断言する。

 次の表を見てもらいたい。

年度
順位
職業
1994
高校3年
1995
大学1年
1996

大学2年

1997
大学3年
1998
(4)
大学4年
1999
消防士
2000
消防士
2001
消防士

 善斉さんの、福男選びでの成績である。「消防士による組織的な妨害行為」というが、善斉さんは高校生の時から参加している。95年からは大学生、職業が「消防士」で参加したのは最後の3年間だけ、いずれも福男になってはいるものの、一番福になったのは最後の年だけだ。

 そして同じ「消防士」だが、2004年騒動の人たちと、善斉さんは全く面識がない。同じ職業というだけで、善斉さんは西宮勤務、2004年騒動の彼らは大阪勤務。たまたま職業が同じだった、それだけのことである。
新聞のインタビューの中にある「同僚や友人のサポート」というのも、門が開いてからのことではない。なかなか休みが取れない職業だが、周囲の理解があり、福男に参加できるように取り計らってくれた…、そういう意味である。

また、最後の参加で一番福を取った2001年は、一番右端からスタートしている。何らかの手を使って勝とうとする人間が、こんな不利な端っこからスタートするだろうか?

 今回の騒動と、全く関係ない人にでも非難が及んだことに、本当に腹が立つ。憶測のみで、人を非難するような、馬鹿なことはやめて欲しい。