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愛・地球博、最後の日

 

 2005年に愛知県で行われた愛知万博、通称「愛・地球博」。開幕当初は「ンなもん、行きたくもねぇや!」と思っていたのだが、思いつきで一度足を運んでみると、これがメチャクチャ面白い。完全にハマってしまった私は、それ以来、足しげく通うことになった。

 ここに、万博最終日を記録した日記を再編集、保存しようと思う。

 愛・地球博の最終日には、仕事で行けないはずだった。恥をしのんで、私は上司に申し出た。「なんとか明日、休みにしてくれませんか…」。すると上司は「また愛知万博か。明日の仕事は私が代わったるわ」。その時、上司が神様に見えた。

 昨晩のうちに名古屋入りし、一泊。最終日だから、人も殺到する。始発で来たら、入場の順番が後ろのほうになっしまう。

 25日早朝、まだ日も昇らないうちにホテルを出た。向かう先はシャトルバス乗り場だ。空が少しづつ明るくなってくる。いよいよ、愛知万博最後の夜明けを迎えようとしているのだ。

 まだ5時。シャトルバス乗り場は、まだシャッターも開いていないのに長蛇の列。私で500番目ぐらいだろうか。前日入りしたのは英断だった。

 愛・地球博、最後の日。泣いても笑っても、これで最後なのだ…。

 

 

 シャトルバスで会場に到着。やっぱり…。ゲート前は凄まじい人が開場を待ちわびていた。 私もその列に加わる。

 開場前、スタッフの皆さんが整列。次で最後の開場。スタッフの皆さんにも色々な思いがあるに違いない。ここ数回は開場前にゲートに来ているのだが、いつもは見られない光景。スタッフの皆さんがゲートの中で記念撮影している。そう、今日は記念すべき日、そしてもう二度と戻らない日なのだ。

 近くに居たスタッフの方が、何やら話している声が耳に入ってきた。

「レディー・ゴー、今日はどうなるかなぁ?」
「こんな状態だから、レディー・ゴー早まると思うよ」

 …?「レディ・ゴー」とは一体?…しかしその疑問は、間もなく晴れることになる。開場が近づいき、係員さんたちがゾロゾロと出てきた。そして、配置に着こうとするその時。みんなで一斉にゲート方面を指差し、叫んだ。

「レディー・ゴー!」

 そう、「レディー・ゴー」とは、開場前にスタッフが配置に着く掛け声だったのである。最後の最後に、スタッフの専門用語を知れて、ちょっぴり得した気分。

 いよいよ開場だ。私はパビリオンへと駆け出した。

 

「めざめの方舟」通算入場回数:4回

 一部では「愛・地球博3大ガッカリ」という、不名誉な称号さえ与られてしまったパビリオン。私が初めて万博に来た日、初めて入ったのがこのパビリオンだった。

  期待していた万博、その初っ端…って「なんじゃこりゃ?」が第一印象。

 沢山並べられている人形、上に吊られている阿修羅像みたいな人形、「動くんだよな」と期待させておいて、ピクリとも動かない。酷評されるのもうなづける。

  しかし内容はさておき、独特の世界観、そして音響は万博の中でも突出していた。

 良くも悪くも、記憶に残るパビリオンだったことは間違いない。

 

「トヨタグループ館」通算入場回数:9回

 超人気パビリオン。一度入れば、なぜこんなにも人気があるのかを理解できる。

 いきなり登場するのは、楽器を演奏するロボットたち。本物の楽器を、本当に演奏する。少し前までは「二足歩行するロボット」が開発されただけで大ニュースになったが、今では楽器を演奏しつつ、隊列を組んで歩く。

 メインショーは未来的な一人乗り乗用車「i-unit(アイ・ユニット)」とダンサーのショー。

 よく聞くのが、「メインショーより、前置きのロボット演奏のほうが良かった」という意見。私も初めは、ちょっぴりそう思ったこともあった。しかし何度かショーを見るにつれ、メインショーを見るのが楽しみで仕方なくなった。
  「i-unit」もスゴイが、出演しているダンサーが圧巻。超一流ダンサーの動きは流れるように滑らかで、ショーにグイグイと引き込まれてしまう。

  最先端技術もスゴイが、人間だってスゴイんだ。ただのロボットショーではなく、人間の可能性も実感させてくれた。

 ギャラリーで無料配布されていたマンガの小冊子には、足に障害のある女の子が「i-unit」に乗り、街に出て感激するシーンがある。

「こんな風に買い物するの、夢だったんだ…」

 主人公の男の子が返す。

「もうすぐ、それも夢じゃなくなるよ」

 単なるロボットショーではない。“こんな未来が来ればいいのに”、そんな希望を持たせてくれたトヨタグループ館。入場するたび、ショーの50分間は夢見ごこちだった。

“Life is movement , Movement is life”

 「生きる事は動くこと」。人間が自由であるためにの未来。ここで感じたことを、私は一生忘れることは無いだろう。

 

「日立グループ館」通算入場回数:6回

 恐らく愛・地球博の最長記録だろう、最高8時間待ちという記録を打ち立てたパビリオン。前半は絶滅危惧種について学び、後半はCGを使ったバーチャル・リアリティー。「今のCGって、こんなことまでできるんだ」と、ただただ感心させられる。人気が出るのは納得するが、8時間待ちはさすがにやりすぎ感も…。

 ライドに乗り込み、双眼鏡を覗くとそこは別世界。すぐそこに猿が、ワニが、魚が。最高の仮想体験。海の中で手をかざすと、その手にタイマイ(亀の一種)が寄ってくる。

 都会で生活していると、野生動物と接する機会もほとんどない。犬や猫はそこらで見かけるが、“野生動物”とは言えないだろう。

  ここに来れば、その野生動物に会える。もちろんCGなのだが、本物に接しているかのようないとおしさを感じてしまう。

 こうしている今も、絶滅してゆく動物種がいるという。地球に住んでいるのは人間だけじゃない。そして、沢山の動物たちを守りたい。心からそう思わせてくれるパビリオンだった。

 

「グローバルハウス・ブルーホール」通算入場回数:4回

 大きく掲げられた「ありがとう185日」の文字。やめてくれ、涙腺が弱くなる。

 「グローバルハウス」は、愛知万博のメインパビリオンだ。しかし開幕当初から、様々な問題を抱えてていた。

  ひとつは愛・地球博の目玉「冷凍マンモス」の存在。開幕当初は、冷凍マンモスを見るためには、このグローバルハウスを観覧し、最後に冷凍マンモスへご案内〜、というルートしか無かった。これに観客から「パビリオンはいいから、冷凍マンモスだけを見せろ!」の声が殺到。急きょ、冷凍マンモスへの直通ルートが新設された。 これにより、グローバルハウスに“空洞化現象”が起こってしまった。皮肉にも、メインパビリオンが不人気となってしまった。

 そしてもうひとつ、グローバルハウスは、ひとつのパビリオンにも関わらず「ブルーホール」と「オレンジホール」の2つのルートが存在する。この2つは毛色が全く違う、しかも客はルートを選べない、という理不尽さ。この混乱は最終日まで継続された。

 そしてそのルートのひとつ「ブルーホール」。私が始めて万博に来た日も、ここに訪れた。縦10メートル、横50メートルの巨大スクリーン「レーザードリームシアター」。ぶっちゃけ、でかい画面の映画館だ。

 映像は確かに美しいのだが…残念なのは、出展している企業・ソニーの色が強すぎること。事前説明では「これに着目したのがゾニー」「ソニーの技術を結集して…」。シアターでは、一番目立つところに「SONY」のロゴ。「ブルーホールは、ただのソニーの新製品発表会」なんて陰口も叩かれた。万博なんだから、もう少し企業色を薄めて欲しかった…。

 しかし、地球の様々な風景を映し出す映像は、単純に「地球って美しいなあ」と実感させてくれる。

「いちどしかない、わたしの人生。
  それはいちどしかない旅なのです。どうか、よい旅を!」

 映像の最後に流れる言葉。いつかこの旅を終える時、ほんとうにいい旅だったと思えるのかな。

 

「大地の塔」通算入場回数:2回

 初めて万博に来た日以来の入場。

  先ほど入った「めざめの方舟」とともに、「愛知博3大ガッカリ」とされているパビリオン。「世界最大の万華鏡」というのがウリで、ギネスブックにも登録されているのだ。そんなわけで、5ヵ月前、初めに入った時と感想は同じ。

「でっかい万華鏡だな」。

 それ以外の感想が浮かんで来ない。だってそれ以上でも、それ以下でも無いのだから。

 でもね、これはこれでいいんじゃないか。このパビリオン、普通じゃあ作れないよ絶対。もしこれが、恒久施設として作られたんなら、「税金の無駄遣い」と糾弾されて仕方ないと思う。だが、ここは万博だから作れた空間。限られた185日間でしか体感できない空間。だからこそ価値がある。

 時間を忘れ、次々と変化していく天井を見上げていた。ある意味、ここは最も“万博らしい”場所なのかも知れない。

 

「超伝導リニア館」通算入場回数:3Dシアター2回、車両5回

 企業館の中では、明らかな不人気パビリオン。メインの3Dシアターが、古典的な「メガネをかけて見ると立体的に見える」というもの、内容も「超伝導リニアが十数分間、延々と走り続ける」では仕方ない気もする…。

 しかしこの超伝導リニア、とにかくカッコイイ。流線型のデザイン、青白のツートンカラー。「実」と「「美」。時として相反する2つのことを、見事に融合させている。

 大阪万博の記念写真といえば「太陽の塔」前のものが多いが、愛知万博のナンバー1撮影スポットは、私はこの超伝導リニア館前だと断言してしまおう。

 一昨日に来た時に、久々に3D映像を見た。内容はやっぱり、ちょっと少しクドイ気もしたが、列車の未来像をしっかりと見せてくれた。

 そして、壁に張られていた、アテンダントさん、スタッフの皆さんたちの思い出。万博の“花形”とも言えるアテンダントさん、客にすれば憧れの的。でも彼女たちも人間、会期中に悲しいことも、苦しいこともあっただろう。その思いを伝えてくれるエピソードの数々を読んでいると、思わずクスリと笑ったり、ホロリとしたりさせてくれる。アテンダントの皆さん、本当にお疲れ様。

 機関車から電車へ、さらに新幹線が登場。そして…超伝導リニアの実用化。「より早く、目的地へ」。移動手段としての最高の技術

 超伝導リニア…いつか私を、素敵な旅へと導いて欲しい。

 

「三井・東芝館」通算入場回数:6回

 万博というと、最新技術の発表会…な感があるが、限りなく“エンターテイメント”に徹していたのがこのパビリオンだった。

 客はまず、撮影機器で顔をスキャンされる。そのあとの映画で、自分が登場人物として“出演”するのである。撮影の時は当然、真顔で撮るのだが…映画の中では表情もちゃんと出る。

 ちなみにコレ、役柄はコンピュータがランダムに決定するらしいのだが、顔の特徴である程度は「どの配役になるか」が決まっているそうだ。実際私は、6回のうち5回が研究者(ハカセ)の役だった。まあ、知的な顔をしているということか(たぶん違うけど)。

 しかしこの「出演」システムは小手先に過ぎない。本番は映画のラスト。当初は20人定員の小さなシアターで見るのだが、クライマックスで、宇宙各所に散っていた、人類が地球に集うシーン。なんと会場の壁が次々と撤去され、最後はひとつのホールになる。ドラマチックで感動的なラストシーンだ。

 ただ、映画の内容が少しマニアック。若い人ならいいが、ご老人には理解しがたいかも知れない。

 ともあれ、極限までエンタメに徹したパビリオン、心から楽しめた。最終日だからだろうか、数人の要人らしき方々とすれ違った。中でも、元財務大臣の塩川氏…通称「塩じい」が居たのはビビった。

 

「地球市民村」通算入場回数:6回

 万博会場の端の端、本当に端っこにある「地球市民村」。各地のNPO・NGOが出展しているパビリオンが並ぶ。「パビリオン」というとちょっと大袈裟か。「ブース」と言ったほうが妥当かもしれない。手書きの看板が掲げられ、学生らしい若者が「どうですかー」と道ゆく客に呼びかけている。

 出展内容も多岐にわたる。「街を緑でいっぱいにしよう」「アイコンを使った地図を作ろう」「地雷をなくそう」小さな団体が、手作りで、一生懸命に自分たちの活動をアピールしていた。さながら高校生の文化祭だ。

 万博最終日ということで、今までより賑わってはいたが…ケータイの公式サイトでは、混雑状況は「空いている」だった(空いている、やや混雑、混雑の3段階)。私の知る限り、ここが「空いている」以外だったことを見たことがない。最終日までも…。

 今回の万博は、初めてこういった非営利組織の出展を認めた…と話題になった。しかし、その会場は超端っこ、訪れた客も少なかった。ここの雰囲気はいつもマッタリ。ギスギズしない、なんだかホッとさせてくれる空気が流れていた。ぶらりと寄ったパビリオンでは、係員の人が、丁寧に活動の内容を説明してくれた。

 言うなれば、愛知万博のオアシス。今さら告白するでもなく、私はこの場所が大好きでした。色んな活動してる人、色んな思いを抱える人。それをここで知ることができました。

 もういちど言います。私はこの場所が、大好きでした。

 

「グローバルハウス・オレンジホール」通算入場回数:4回

 メインパビリオン、グローバルハウス。もう一方の「ブルーホール」に比べ、評価が高かったのがこちら「オレンジホール」だ。

 「ブルー〜」がソニー出展なのに対し、こちらはNHK出展。初っ端に「スーパーハイビジョンシアター」に案内される。パビリオン入場前に映像を撮り、その時の映像を上映する。隅々までくっきり…現在のテレビの16倍という繊細さはタメ息もの。

 映像は「命」編と「太陽」編があるのだが、「命」編がとにかく最高。子どもたちが、NHKの愛知万博テーマソング「ココロツタエ」を合唱するシーン、とにかく涙腺が緩んで仕方がない。下手なストーリーは必要ない、映像と歌だけで感動させてくれる。

 「未来のテレビ」とのことで、近い将来、このスーパーハイビジョンが家庭で見られる日が来るだろう。日常となる時代も来るだとう。でも忘れない。ここで、涙を流したこの時を。

 スーパーハイビジョンシアターを出ると、沢山の「たからもの」が陳列されたホールに出る。

 「たからもの」って何でしょう。ダイヤを散りばめたネックレスですか?竜王の城の奥底にあるロトの剣ですか?…その答えはここにあります。人類が築き上げてきた、値段のつけられない「たからもの」の数々が、ここにはありました。

 「グローバルハウス・オレンジホール」、価値観を根底から覆させてくれました。

 

「冷凍マンモス」会った回数:8回

 「グローバルハウス」を抜けると、愛知万博の目玉「冷凍マンモス」と対面。動く歩道に乗るため、会える時間は1回につき1分。何度と無く会ってきたが、まさしくこれが最後の対面になる。

 冷凍マンモスは、当然だが…初めて会った5ヵ月前と全く同じ表情。

 1億8000年前、という想像もできない過去からやってきたマンモス。彼(彼女?)からすれば、私が見た時間なんて、話にもならないほど一瞬に出来事だろう。でも私は忘れない。君に出会えたこと。

 悠久の眠りから覚めたマンモスは、今の時代では絶対見られないような、限りなく優しい眼をしてた。

 いつか、また会おね。

 

「三菱未来館@earth〜もしも月がなかったら」通算入場回数:9回

 万博の最後は、ここに来るとずっと決めていた。私が最も通い、感動したパビリオン、それがここだ。パビリオンの名前の通り、テーマは「もしも月がなかったら、地球はどうなっていたか」。大きく3つのゾーンに分かれていて、前半2つはロボットによる漫才(?)、少し前置きが長すぎる気もしないでもない。

 しかし、それを差し置いてもメインショーが秀逸。鏡張りのシアターに、巨大なスクリーン。ラストでは鏡を覆っていたカーテンが移動し、シアター全体が映像で包まれる。観客はまるで、宙に浮いているかのような“浮遊感”を感じることができる。

 企業パビリオンとしては、なぜか人気はイマイチだった。だが、最も心に残るパビリオンだった…。

 

 いよいよ、閉幕の時間が近づいてきた。中央の広場では、ラストを飾るセレモニーが行われている。最後の最後までここに居たい…しかし、なんとしても今日中に帰らねばならない。

 既に外国館の集まる「グローバル・コモン」は、パビリオンから灯が消えていた。それを見て、閉幕が本当に近づいているんだ…と実感する。

 シャトルバスに乗るため、東ゲート方面に向かう。トヨタグループ館など、人気の企業パビリオン前にさしかかると…何やら騒がしい。覗いてみると、アテンダント、スタッフの皆さんが整列している。そう、これから“最後の客”を送り出すのだ。

 アテンダントさんたちは、取り囲む人々かの撮影に笑顔で応じていた。しかし中には感極まって涙をぬぐうアテンダントさんも…。お客さんを楽しませるために、ずっと笑顔で応対してきたんだものね。とっても、とっても素敵な涙でした。

 ついに…私の万博の最後がやってきた。東ゲートでは沢山のボランティアの方々が、「ありがとう、ありがとう」と手を振っていた。華やかなアテンダントさんに目が行きがちだが、こういうボランティアの人たちによって万博は支えられていたんだ。その人たちと、可能な限り握手していく。

 「ありがとうございました、ありがとうございました、ありがとう…」

 この夜だけで、何度「ありがとう」を言っただろう。こんなに心の底から「ありがとう」を言えた時は、今まで無かったかも知れない。胸に熱い思いがこみあげて、涙が止まらない。

 愛・地球博、私にとって、一生忘れられない思い出になりました。

 

 

 ありがとう、ありがとう、ありがとう…。

 絶対、忘れないよ。

 万博が終わったしばらくの間は“燃え尽き症候群”になってしまい、しばらくは何も手につかなかった。それほど、この万博は私にとって、大切な大切な場所だった。

 かつて「大阪万博(EXPO70)」に興味を持ち、太陽の塔の内部に入った時、私は「万博会場そのものが、ひとつの生命と化したのではないか」という仮説を立てた。しかし愛・地球博については、そこまで大きなものは感じなかった。大阪万博は、「国を挙げての一大イベント、日本という国のターニング・ポイント」とされているが、愛・地球博はさながら「期間限定のテーマパーク」といった雰囲気であった。

 …いや、2つの万博を比べるのはナンセンス。規模や位置づけ、何より時代背景が違う。だが、大阪万博世代の人たちが、その時の記憶を大切にしている思いが、今の私には良くわかる。

 あれから2年が経とうとしている。私は先日、会場跡地である「愛・地球博記念公園(通称:モリコロパーク)へと出かけた。

  ここには、私が求めていたものは何も無かった。興奮も、感動も。一体、私は何を勘違いしていたのだろう。ここはあくまで“跡地”なのだ。これで良かった、と思う。私の中でまだ続いていた万博は、今日で本当に終えることができたのだ。全てのものには終わりがある。だから、素晴らしい。

 それでも…あの時にもらった、胸の奥底からこみ上げるような感動は、今も色あせることはない。愛・地球博の思い出は、今も私の心に、熱く熱く残っている。

 何度も何度も言うよ。ほんとに、ありがとね。

(2007年9月21日)

 

 

 

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