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8月15日、サイトオープン。

 

先日、大阪を歩いていた時のこと。
私はある横断歩道に向かっていた。
JR大阪駅の東側、大きな横断歩道。
ここはJR大阪駅と阪急電鉄梅田駅を結んでいて、
連日、何万人という人が通る場所だ。
ところが、何やらうるさい。
どこかで、ストリート・バンドが演奏しているようだ。
横断歩道に近づくにつれ、その音は大きくなっていき、
しまいには耳を塞ぎたくなるような大音量となった。
見ると、横断歩道のすぐそばの、大きな陸橋の上で演奏しているらしい。
スピーカーを使っているようで、
ドラムの重低音で、気分が悪くなってしまった。

 

私は、路上でギター等を演奏する、
いわゆるストリートミュージックというものに対し、
ほとんどと言ってもいいほど興味が無い。
あえて言えば、つい「別の場所でやれよ!」と怒鳴りたくなるような、
マナーの悪い演奏者も多いこともあり、
どちらかと言ったらあまりいい感情は持っていない。
しかし、それはあくまで個人的な意見の一つであって、
ストリートミュージックそのものを否定しているわけではない
実際、路上から多くの素晴らしいミュージシャンが生まれているのも、 これまた事実だからだ。
路上からメジャーデビューを果たしたミュージシャンは、
プロの作曲家・作詞家では絶対書けないような曲を生み出す。
そしてそれが、今や日本において、
無くてはならないものにまで昇華しつつあるのも、知っている。

 

私が言いたいのは、当たり前の事かも知れないが、
最低限のマナーををわきまえて欲しい」と言う事だ。
例えば、冒頭のバンド。
あれはストリートミュージックなどではない。「音害」だ。
音楽と言うものには人それぞれ好みがあり、押し付けられるものではない。
あれほど人通りの多い、しかも横断歩道という「人が立ち止まる」場所で、
ガンガンに彼らの音楽を押し付けられてはたまらない。

そして、あの大音量。
以前、某テレビ番組の特集で、
ある大阪駅周辺で活動しているストリートミュージシャンが、

他のミュージシャンの演奏の妨げになる範囲内では、
 決して演奏しないのが暗黙のルールです

と、言っていた。
あのバンドのように、スピーカーまで使って演奏すれば、
あたり一帯は他のミュージシャンが演奏できない。
路上でスピーカーを使うこと自体、どうかと思う。
しかも元々、無許可で路上演奏しているはず。
それなりの節度が必要なのではないか。
そんなに大きな音で演奏したいのなら、 ライブハウスでも借りて演奏してくれ。

 

重ねて言っておくが、 私はストリートミュージックそのものを否定してはいない。
私も偶然耳にした演奏に、 「おっ」と聞き耳を立てたこともある。
そういうのが好きな若い女性なら、 立ち止まって、熱心に聞き入る人もいるだろう。
それは時に、大きな人の輪となり、 素晴らしい空間を生み出すこともある。
だが、マナーの悪い演奏者が無くならない限り、
周囲の人の目は冷たくなって行くばかりだろう。

ストリートミュージシャンの方々、
どうか、人に無理やり聞かせる音楽ではなく、人を立ち止まらせるような音楽を演奏して欲しい。
あなたが演奏する音楽を、
全ての人が求めている・・・なんてことはあり得ないのだから。

 

 

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