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踊れッ!「DanceDanceRevolution!!」

 

1998年。ゲームセンターにあるゲームが登場した。
その登場は、あまりに衝撃的だった。
その名も…、

「Dance Dance Revolution」

「Dance Dance Revolution(ダンスダンスレボリューション、以下DDR)」のことを、全く知らない人のために解説しよう。
大型のゲーム箇体は、本体部とパネル部に分かれている。
パネル部はいわゆる「コントローラー」。前・後・左・右の矢印が刻印されたパネルが配置されている(1人でプレイする際は、通常は片側の4つだけを使用)。
ゲームスタート後、お好みのミュージックを選んでプレイ開始だ。
画面では、音楽に合わせて矢印が上がってくる。その矢印が画面上部の矢印マークに重なった時、タイミング良くパネルを踏む。
基本はこれだけである。

   
(左)パネル部。前後左右×2=計8枚のパネルがあるが、通常は片側4パネルのみ使用。
(右)ゲーム画面。上ってくる矢印が画面上部矢印マークに重なる時にタイミングを合わせ、パネルを踏む。

ゲームルールだけを考えると、とてもシンプルだ。だが、奥が深い。特に難しいルールを覚える必要もなく、発表当時はゲームセンターに疎遠であった女性達にも支持された。
そして、この手のゲームの命ともいえる「音楽」も、抜群に良かった。
当時大人気だったダンス音楽のレーベル「ダンスマニア」と提携し、数多くの有名曲が収録されていたのだ。

瞬く間にブームが広がり、全国のゲームセンターに置かれるようになった。
ひとつのゲームセンターに、複数台のDDRが設置される…なんてザラだった。ハイヒール等、運動しにくい靴を履いている女性のために、「貸し出し靴」を用意する店もあった。大きなゲームセンターでは、ライトやスピーカーを増設し、他のゲームとは「別格」の演出をするところもあった。DDRの登場は、ゲームセンターに、まさに・・・「革命(Revolution)」を巻き起こしたのだ。

当然のごとくというかなんというか(^^;、私:平尾も、そのブームに巻き込まれた。
だって…本当に面白いいんだもの。
日常生活の中で、ダンス音楽に合わせてめいっぱい踊る…なんて、そう無いものだ。このゲームは少しの間、そんな「非日常」の世界に引き込んでくれるのである。

 

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DDRの登場から、6年が経つ。
今も、DDRはゲームセンターにある(まだあったの?なんて言うなよ!)。

そして今回…いよいよ第9回目のバージョンとなる、DDR最新作が発表されたのだ。
その名も「DanceDanceRevorution EXTREAM(エクストリーム、以下DDR−EX)」。
発表された・・・といっても、各ゲームセンターに設置されたのは昨年(2002年)のクリスマス。つまり、登場から既に10ヶ月近く経過していることになる(2003年10月現在)。

10ヵ月…。今までであれば、次回作の製作が発表されていてもおかしくない時期なのだが…、今回はそんな動きは全く無い。
そうである。このDDR−EXは…「DDR最終作」なのである…。

時は流れた。あれほどゲームセンターに革命を起こしたゲームも、一時期のブームが嘘のように、プレイする人は少なくなってしまった。メーカーは明言はしていないが、残念だが…今回でその歴史を閉じることになるのは…確実なようだ。

「DDR−EX」は間違いなく、DDR史上最高の完成度を誇る。今までのDDRで培われたノウハウが惜しみなくつぎ込まれているのだ。
総収録曲数も230曲にのぼるボリュームである。そしてその収録曲には、「最終作」を暗示させるものが多い…。

「バタフライ」(♪アイヤイヤイ〜)などの、往年の名曲の復活。
「GLDUETION」…ズバリ“卒業”をテーマにした曲。
「1998」…1998年はDDRの発表された年。原点回帰”の意味が込められている。
など・・・。

そして、もう一曲…。DDRの最後を飾るに相応しい曲が存在する。
その名も…!!

「Dance Dance Revorution」

ゲームタイトルをそのまま冠されたこの曲は、かつてはDDRのオープニングテーマ曲だったものをリメイクしたものなのだ。新鮮かつ、懐かしい。まさにDDRの、DDRによる、DDRのための曲なのだ。
胸にくるリズム。美しいメロディー。畳み掛けるような男性のラップ、伸びのある女性ボーカルが重なり合う。DDR史上、最後にして最高の一曲に仕上がっている(と、個人的には思っている)。
さらにこの曲のプレイ中は、背景に歴代DDRシリーズのオープニング・ムービーがフラッシュバックする。初めて見た時、感動で胸が熱くなった。

当初はこの「DanceDanceRevolution(以下、曲DDR)」は、一部の限られた人しかプレイできない「隠し曲」であった。というのもこの曲DDRを出現させるには、

「難しいレベルの曲を、ほぼパーフェクトでクリア」→「“Extra Stage”として、鬼のように難しい曲が出現」→「その曲をほぼパーフェクトでクリア」→ 「“One More Extra Stage”として曲DDR出現」

という、ハイレベル(つーか神技)なことをやってのけなければならなかったのだ。
だが、現在では「隠し解禁」となり、誰でも普通に曲DDRを選曲することが可能になっている。

DDR最終バージョン・DDR−EX稼働開始から10ヵ月。
残念ながら各地のアミューズメント施設から、DDRは姿を消しつつある。大きな箇体なのでスペースも取るし、次回作の予定が無いのだから当然と言えば当然の話である。
この先、DDRは消えてゆく運命なのだろう…。

だが、大型アミューズメント施設では、DDRは今だ健在だ。
もしあなたが、どこかでDDRを見つけたなら…。恥ずかしがらずに、是非とも一度プレイしてみて欲しい。
初心者はコツを掴むのにちょっと時間がかかるかも知れないが、コツさえ掴んでしまえば後は簡単。
きっとプレイ後、あなたは今までに無い興奮と、清々しい気持ちを手に入れているはずだ。

 

もはや、この世から消えつつあるDDR…。そんな今だからこそ、高らかに言おう!

 

「LET's D.D.R!!」

 

(平成15年10月18日)

 

 

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